フェレットくんと暮らす飼い主のみなさん、こんにちは。
フェレット情報局は、フェレットの生態・お世話の仕方について、専門店『フェレットリンク』のスタッフが発信するメディアです。
飼い主さんの外出時、フェレットくんにはおうちで待っていてもらうことが多いかと思います。「フェレットはお留守番できるの?」「何時間・何日までなら大丈夫?」そんな疑問にお答えしつつ、フェレットを残して外出する際のポイントをお伝えします。
目次
フェレットはお留守番させても平気なの?
フェレットは睡眠時間が長く、1日の大半を寝て過ごすため「8時間程度のお留守番は平気」という意見があります。一方で「社交的な生き物だから、長時間、刺激のない状態に置かれると精神的に落ち込んだり、退屈から思いもよらない悪戯をしたりするので、おすすめできない」との意見も。
本当のところはフェレットに聞かないとわかりませんし、人間でも「おひとりさま」を好む人とそうでない人がいるように、個体差もあるでしょう。ですから一概には言えませんが、日常的に半日程度、お留守番させるのは問題ないケースがほとんどです。
ただし、飼い主さんがしっかりと準備できていることが前提ですから、お留守番の前にチェックすべきポイントを確認しましょう。
お留守番の前に!用意するもの・気をつけたいこと
フードとお水はたっぷりと
フェレットのフードは基本的に「食べ放題スタイル」ですから、お留守番中も尽きることのないようたっぷりと準備しておいてください。フード皿はひっくり返せないよう、重さのあるものを選ぶかケージに固定できるものを選ぶと安心です。
お水も十分な量を用意してください。飲んだ量を確認しやすいボトルタイプの給水器がおすすめです。容量が小さいボトルなら複数本を使いましょう。
関連コラム:【飲まない・よく飲む】フェレットの飲み水〜お皿とボトルはどっち?水の種類は水道水でOK?
空調はつけっぱなし推奨!温度管理は大切です
フェレットにとっての適温をキープできるよう、エアコンはつけっぱなしにしてください。午前と午後では日差しの入り方が違うことや、日中の気温差も意識しなければなりません。ケージには1日を通して直射日光が当たらないよう、設置場所をあらためて確認しましょう。
関連コラム:
【暑さ対策だけじゃない】フェレットの春・夏で気をつけたいポイント
【フェレットの秋・冬支度】室温は何度?寒さ対策は暖房なしでOK?
トイレ掃除は外出の直前に
フェレットは代謝速度が早く、排泄のサイクルも短いのが特徴ですから、一日に何度もうんちが出ます。トイレがいっぱいになるとトイレ以外の場所で排泄を始めてしまいますから、出かける直前のトイレ掃除でキレイな状態にしておいてあげましょう。
改めてチェックしたい、安全対策
お留守番の間は、フェレットがケージから出られないようにしてください。「狭いところに閉じ込めておくのはかわいそう」という気持ちもわかりますが、安全対策を施した部屋でも、見守りなしでは事故のリスクが否めません。
なお「外出中もずっとフェレットが気がかりで・・・」という飼い主さんは、ペットカメラを導入する手もあります。
多頭飼いのご家庭でも、長時間のお留守番は基本的に大丈夫です。ただし、フードや水は多めに用意しておく必要があります。
また、1つのケージで普段からよくケンカをしているような場合は、1頭ずつケージを分けるのもおすすめです。長時間留守にする場合、思わぬケンカで怪我をするリスクもないとは言えません。ケージを分けておけば1匹ずつフードやお水の摂取量も確認できますし、トイレもケージごとに設置すれば、いっぱいになるのを遅らせられます。
お留守番できる状態か確認を
出かける前は丁寧に様子を観察し、気になる点があるならお留守番させるのは避けてください。お迎えして日が浅い子や幼い子、高齢の子を残しての外出も短時間にしましょう。
また、フェレットを1頭で飼っている場合は、普段からある程度「おひとりさま」に慣らしておくと、お留守番をさせる時も安心です。
常に誰かが在宅している家庭で暮らしている子がいきなり長時間、1頭だけで過ごすとなると、ストレスがかかる場合もあります。普段から時折、ケージの周囲に人がいない時間帯をつくって、慣らしてあげるのも良いでしょう。
退屈防止のためのおもちゃも必要
遊び好きなフェレットくんですから、退屈を紛らわせるためのおもちゃもぜひ、ケージに入れてあげたいものです。ただし「たっぷり楽しめるように」と初めてのおもちゃを与えるのはNG。事故防止のため、使い慣れた、安全に遊べるものにしてください。
泊りがけでの外出、フェレットはお留守番で大丈夫?
1泊2日なら、上記の注意点を確認しておけば、お留守番させても大丈夫なことがほとんどです。2泊以上になると、フードとお水の新鮮さが失われますし、ケージから出ないことでの運動不足とストレスも心配です。トイレの衛生状態も悪化してきます。
2泊以上は、お出かけに連れて行く・ペットホテルに預ける・ペットシッターにお願いするなどの対応を強くおすすめします。
お留守番・連れて行く・預ける ベストな選択肢はどれ?
「環境の変化がストレスになるかもしれないし、連れて行った先で快適な環境が確保できるかわからないから、慣れた自宅でのお留守番がベターでは」という気持ちもわかります。ですが、万が一、停電したり、急病になったりしたら大変です。適切なケアを受けられる環境を用意してあげてほしいと思います。
フェレットは外出に慣れていない子も多いですし、数日間ともなれば連れて行くのはハードルが高いもの。そんな時は無理せず、信頼できるところに預けましょう。
関連コラム:【フェレットの外出・病院受診】準備と用意しておきたいグッズ
フェレットの預け先は?
預け先の候補はペットホテルや動物病院、知人宅・実家などです。ペットホテルや動物病院がベターですが、フェレットを扱っていない、満室で利用できない、という事態を避けるため、フェレットを受け入れ可能か事前に確認し、予定が立った時点で早めに予約を入れましょう。
やむをえず知人宅や実家などに預けるなら、フェレットに慣れていない場合は、事前にフェレットに慣れてもらえる機会をもうけ、預かり中にトラブルが起こらないようにするのが安心です。
「お留守番できる」からといって「構ってもらわなくて大丈夫」なわけじゃない
お留守番ができるとはいえ、長時間、誰にも遊んでもらえずケージでぽつんと1匹だけ、というのはフェレットにとって幸せな状態ではありません。帰宅後はケージから出して放牧させるのはもちろん、いつもより長時間のお留守番をさせた日は長めに遊んであげる、ストレスサインが出ていないか注意するなど、気配りをしてあげてください。
お迎えした後、思わぬ事情の変化で、日常的に長い時間お留守番させる機会が多くなってしまった、という場合もあるでしょう。そんなときは、遊び相手になれるよう2匹目をお迎えするのも選択肢の1つです。同種の仲間が生活圏にいることで、ストレスが緩和され、精神的な安定にもつながります。
ただし、多頭飼育では相性の問題もありますし、お世話の手間はそれほど変わりませんが、エサ代や排せつ物の量は倍になりますから、よく考えてから踏み出してください。
関連コラム:フェレットは多頭飼いに向いてる? 2匹目、3匹目をお迎えしたいなら
フェレットのお留守番は前後のケアと準備が肝心
フェレットのお留守番は、安全と快適さに配慮したうえで、様子を見ながら短時間からやってみましょう。事前の準備に加えて、帰宅後のケアもお忘れなく。フェレットは、飼い主さんを待ってくれていますから、何よりも、早く帰ってきてあげてくださいね。
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