小学生の頃、1冊だけ買ってもらった「フェレット本」を、友達と大切に回し読みしていたライターの井上です。
細長い胴体と短い手足に、愛嬌たっぷりの顔立ちが特徴のフェレットくんは、目に映るものすべてに興味しんしん。人なつっこくて陽気な性格で、一緒に過ごす人をとっても楽しませてくれる存在です。
そんなフェレットくんをお迎えし、責任を持ってお世話をするために、ぜひ知っておきたいのが「フェレットはどのくらい生きるのか」ということ。今回は、フェレットの平均寿命とその一生についてご紹介します。
目次
フェレットの平均寿命は6〜8年、なかには10年以上長生きする子も
飼育されているフェレットは、一般的に6〜8年ほど生きます。人間に比べると、とても短いですね。しかし、中にはまれに、10歳以上生きるご長寿のフェレットくんもいます。
では、野生のフェレットの寿命はどのくらいでしょうか?
「野生のフェレット」は存在しない!?
実は、「野生のフェレット」は基本的に存在しないと言われています。なぜなら、フェレットは、人間の品種改良によって生まれた生き物だから。もし野生にいるとしたら、それはペットのフェレットを人間が捨てた「野良フェレット」です。(例えばニュージーランドでは、捨てられたフェレットが繁殖し定着しています。)
その代わり、フェレットによく似た体の特徴を持ち、フェレットに近い存在と言われている野生動物がいます。その名は「ヨーロッパケナガイタチ」。ご覧の通り、フェレットそっくりです。「ヨーロッパケナガイタチ」は、野生で5〜6年ほど生き、これは飼育されているフェレットの寿命よりも若干短いものの、大きな開きはありません。
人間に飼われるのと野生とで寿命があまり変わらないというのは、少しおもしろいと思いませんか? 例えばウサギのように、飼育下では野生よりも大幅に長生きする動物もいます。ウサギは野生では、他の動物に襲われるリスクが高く、天寿をまっとうできることが少ないからです。
一方、フェレット同様、ヨーロッパケナガイタチは肉食です。自然界で天敵となるものが少ないために、飼育下とあまり寿命が変わらないのかもしれませんね。
フェレットの年齢、人間に換算すると何歳になる?
フェレットと人間は全く別の生き物なので、完全に比べることはできませんが、だいたい以下のようになります。
フェレット | ヒト |
6ヶ月 | 5歳 |
1歳 | 10歳 |
2歳 | 20歳 |
5歳 | 50歳 |
8歳 | 86歳 |
10歳 | 110歳 |
フェレットのライフステージ
人間よりもはるかに早く成長するフェレットのライフステージをのぞいてみましょう。
誕生〜生後2ヶ月頃:準備を済ませ、ペットショップにデビュー
お店で販売されているフェレットのほとんどは、国外の繁殖農場(ファーム)で生まれた子たちです。生後6週頃までに避妊・去勢手術をすませ、それから日本にやってきます。
この時期のフェレットは、赤ちゃんそのもの。大人のフェレットくんはあまり声を出さないのですが、赤ちゃんは、寂しいときやお腹が減ったとき、かわいらしい鳴き声で飼い主さんを呼びます。まるで人間の子どもみたいですね。
ふわふわな毛並みとちっちゃい体のフェレットベビーに、飼い主さんはメロメロになってしまうかも!
ワンポイント・アドバイス
生後8週間までに大人の歯が生え始めますが、まだまだ胃腸の機能が弱くドライフードをそのまま食べさせると上手く消化できない子もいます。このため、生後3ヵ月まではドライフードをお湯でふやかしてから与えるようにしてください。
生後半年〜1歳まで:成長期
いっぱい食べてぐっすり眠るフェレットくんは、日に日に大きくなります。1歳になるまでに大人の毛へと生え変わり、カラーによっては、印象が大きく変わることも。
男の子は生後8ヶ月から12ヶ月ごろ、女の子は生後7ヶ月から10ヶ月ごろに性成熟することが多いようです。ペットショップで売られているフェレットは通常、避妊・去勢されているため、性成熟によって行動や性格が変化する心配はありません。
成長にしたがって、部屋中をすみずみまで冒険したり、狭い隙間にもぐり込んだりと、”フェレットらしい”行動が増えてくる時期でもあります。何が危険かはまだ理解していないので、気をつけて見守ってあげましょう。
1〜3歳:エネルギッシュな大人のフェレットに
すっかり成長して立派な大人になったフェレットくん。飛び跳ねたり飼い主さんにじゃれたりと思いっきり遊びまわります。病気にもかかりにくい時期で、元気いっぱい毎日を楽しみます。
フェレットの生活はオンとオフがはっきりしており、よく遊んでいるか、ぐっすり寝ているかのどちらか、ということが多いようです。睡眠時間は長く、なんと1日平均18時間!数時間寝ては起きて1時間ほど遊ぶ、というサイクルを繰り返します。
フェレットくんは、遊んであげればあげるほど、ぐっすり眠ります。全力で遊びまわっていたと思ったらコテンと熟睡、なんて無邪気なフェレットくんに、飼い主さんも思わず笑顔になってしまうことでしょう。
4歳〜:ミドルエイジに差しかかり、穏やかに高齢期へ
中年といえば人間でもだんだんと体力の衰えを感じ始める時期ですが、フェレットの体内でも老化がスタートし、病気にかかるリスクも高まります。半年に1回程度は定期検診を受け、異変に気づいたらすぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
だんだんとゆったりとした時間を過ごすようになるフェレットくん。いつも遊んでいたおもちゃに興味を示さなくなるなど、行動が変化してくることも。そんな落ち着いた姿もまた違った魅力があります。
愛するフェレットに長生きしてもらうため大切なこと
大切な家族であるフェレットに長生きしてもらうために「食生活・運動量・生活環境」に気をつけましょう。そして、体の健康と同じくらい大事なのが、フェレットの心の健康です。
フェレットは社会性のある動物なので、人間と遊んだり、他のフェレットと交流したりするのが大好き。その頻度が少ないとストレスを抱えてしまいます。多頭飼いをする、飼い主さんが十分に愛情を注いであげるなど、フェレットが毎日思いっきり遊べるようにすることが大切です。
フェレットをお迎えしたいとお考えの方は、ぜひフェレット専門店「フェレットリンク」へ!
フェレットくんが健康で幸せに暮らすために、食事の内容に気をつけたり、過ごしやすい環境を整えたりと、飼い主さんができることはたくさんあります。生活の質をより良いものにすれば、もっと元気いっぱいに動き回り、とびきりキュートな表情を見せてくれるかもしれません。
ワンちゃん、ネコちゃんに比べると少しレアなイメージもあるフェレットくんですから、初めてお家にお迎えする時には、何かと気がかりなこともあるでしょう。そんな時に立ち寄りたいのが、フェレット専門店です。丁寧なサポートが受けられるので、フェレットくんと初めて一緒に暮らす方でも安心です。
フェレット専門店・フェレットリンクでは、お世話の仕方から、爪切りなどの日常のケア、病気のときのアドバイスなど、きめ細やかなサポートを提供しています。フェレットくんに会いに、ぜひお店に遊びに来てください。
井上
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