フェレットくんと暮らす飼い主のみなさん、こんにちは。
フェレット情報局は、フェレットの生態・お世話の仕方について、専門店『フェレットリンク』のスタッフが発信するメディアです。

今回のテーマはフェレットの飲み水
体に直接入るものですから、フードと並んで大切なことはいうまでもありません。必要な飲水量や与え方、水道水でいいのか、などの疑問にお答えします。
フェレットのケージに取り付けられた給水ボトル

フェレットは1日にどのくらい水を飲む? 必要な飲水量

フェレットが1日に必要な水の量は、以下のデータがあります。

・75〜100ml
・体重1kgあたり50〜100ml

人間でもよく水を飲む人とあまり飲まない人がいますし、同じ人でも室温や湿度で水分摂取量は変わります。フェレットも個体差があるので上記は目安ですが、ドライフードをメインに食べている子は、ドライフードの約3倍量の水が必要とされています。

水分不足は脱水だけでなく食餌量の低下にもつながる

注意したいのは水分不足。というのも、十分な水がないと脱水状態に陥るリスクに加えて、フェレットが食べるフードの量も減ってしまうからなんです。

これは推測ですが、ドライフードは保存性を高めるため、含まれる水分量が少ないことと関係ありそうです。私たちもおせんべいを食べているとお茶が欲しくなりますが、ドライフードを食べているフェレットも食事から採れる水分量が少ないため、飲水量をしっかり確保する必要があるのでしょう。
お水は餌皿の近くに設置し、飲みたい時にいつでも飲めるスタイルにしてください。

フェレットが水をあまり飲まない時はどうする?

「うちの子、普段からお水をあまり飲んでいないみたい」と心配する飼い主さんもいるかと思います。対処法は、お水の与え方を工夫することです。
給水ボトルから水を飲むフェレット
ケージに取り付けるボトルタイプの給水器を使用している子が多いと思います。
給水ボトルはひっくり返したり汚れたりしにくく、飲んだ量がわかりやすいので、飼い主さんに人気があります。ただし、フェレットの祖先は自然界ではたまった水に口を付けて飲むため、給水ボトルがあまり好きではない子もいるんです。

給水ボトルをお皿に変えてみる

海外のフェレット愛好家の間では「フェレットは給水ボトルよりお皿から飲む方が好きだし、その方が自然に近い」というのが主流な考え方で、お皿の使用が推奨されています。また、高齢の子は、ボトルから上手に飲めないこともあります。
「飲みやすくすることで、たくさんお水を摂ってほしい」という場合、お皿を試してみる価値はあると思います。
フェレットのフード皿

お皿だとフェレットが水をこぼす? 対策アイデア

お皿を使う際のお悩みは「ひっくり返す」問題。前足をお皿の縁に乗せて飲む子が多いのに加えて、好奇心旺盛なフェレットですから、お水がこぼれたりお皿がひっくり返ったりしがちなんです。
ひっくり返しを防ぐには、

・セラミックや陶器などフェレットが簡単に動かせない重い皿を使う
・横から見たときに台形になっている安定した皿を使う
・ボルトなどでケージにしっかり固定できるタイプの皿を使う

などの方法があります。

避けたいのは、フェレットがかじり取れてしまう素材で作られたお皿です。イヌやネコ用で多い、底に滑り止めゴムが巻かれたものは、ゴムを噛んで飲み込む危険があります。
素材によって一長一短があるので、安定性と耐久性の両方を満たすものを選びましょう。

ボトルもお皿も今ひとつ、な子には「噴水タイプ」もアリ?

ボトルでもお皿でもない給水方法として、海外の飼育家の間では「流水や噴水を作れるタイプの給水器」を使うこともあるようです。おもにネコ用として販売されているものをフェレットに用います。
小川などの流水に口をつけて飲むのは自然界に生きる動物の自然なスタイルですから、フェレットにも良いはず、という考え方ですね。
水を飲む熊
多くの流水・噴水タイプの給水器はフェレット用に作られているわけではないので、フェレットが使用する際の安全性は考慮されていません。体当たりして機械が転倒したり、コードをかじって感電したりという事故も大いに考えられます。
使用するなら、日常的な水分補給手段ではなく、「飼い主さんの見守りのもと、おもちゃの一つとして与えてみる」程度にとどめるべきです。

ぬるま湯を与えてみる

寒い季節は人間でも飲水量が減るもの。フェレットの場合も、寒い時期は人肌程度の温度に温めることで、よく飲んでくれることがあります。冷蔵庫から出したばかりのペットボトルのように特に冷たいものは、常温に戻してから与えるだけでもフェレットにとっては飲みやすいと思います。

フェレットが「水をたくさん飲む」のもよくないの?

「うちの子はたくさん飲んでるから水分不足は大丈夫」という飼い主さんもいるかもしれませんが、「水の飲み過ぎ(多飲)」も問題となるのをご存知でしょうか。

・糖尿病やインスリノーマ
・腎臓疾患
・肝臓疾患
・歯の病気

などで、多飲が起こることがあります。
ケージから見つめる2頭のフェレット
また、中には多飲がストレスサインになることもあるんです。
フェレットに限らず動物全般に言えることですが、ストレスを感じるとたくさん水を飲む行動につながるケースがあります。特に、給水ボトルで水を飲むフェレットは、退屈や孤独を感じると給水ボトルの先端のボールを回して遊ぶので、多飲につながることがあります。
明らかに飲み過ぎている様子があるなら獣医師に相談をしましょう。

水道水・ミネラルウォーター? フェレットに与える水の種類

飲む量と並んで気になるのが、水の「質」。フェレットの飲み水は、水道水で良いのでしょうか?

フェレットに水道水を与えても問題なし

日本の水道水は世界的に見ても品質が高く、人間の飲用基準を満たしています。フェレットに日常的に与える水は水道水で十分だと思います。

ペット用のミネラルウォーターや濾過水なども販売されています。「水道水とミネラルウォーターのどちらがフェレットの体にいいの?」という疑問への答えは、今のところ、まだ出ていません。飼い主さんの考えで選んでいただくことになりますが、ミネラルが添加されたものがフェレットの体に良い影響を与えるのかは全く解明されていないことは知っておいてください。そして、どんな種類の水でも、大切なのは常に新鮮なものが飲めることです。手のひらからこちらを見つめるフェレットの子ども

水の種類よりもむしろ、こだわりたい「新鮮さ」

フェレットに与える水は、容量の大きさにもよりますが、給水ボトルなら1日1回〜2回、お皿を使うなら水が汚れやすいので1日2回は必ず交換しましょう。

フェレットは嗅覚が鋭敏なので、時間が経ち古くなった水を嫌います。また、水を入れる容器の掃除が不十分だと、ニオイを嫌がって飲まないことも。水はこまめに新鮮なものと交換してあげてください。

フェレットの飲み水はこまめな交換と飲水量のチェックがポイント

フェレットの飲み水は、常に新鮮なものを用意してあげることが大切です。頻繁な交換が、飲水量のチェックにもなります。

また、お水は切らさず、たっぷりと飲めるように気を配ることも必要です。お皿で与えるなら「飼い主さんの留守中にひっくり返し、お水が飲めない状態になっていた」という事態を避けるため、給水ボトルを併用するのも良いと思います。
複数の子が一つのケージで暮らしているご家庭では、当然ながらお水の減りも早いので、ボトルも複数用意してあげてくださいね。


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橋爪宏幸

フェレット情報局局長。 フェレット専門店フェレット・リンクのオーナー。 まだまだ分からないことが多いフェレットの世界。フェレットとの暮らしに少しでもプラスになるように、世界中からフェレットの情報を集めて発信していきます。