うさぎタイムズ編集部の佐俣(さまた)です。もし家にうさぎさんを迎えられたら、抱っこしたり、一緒に遊んだりしたいな、と夢はふくらみます。私のように、うさぎを飼ったことがないと、イメージばかりが先行してわからないことがたくさんあります。
今回は、コミュニケーションとしてだけでなく、ケアの時にも必要な抱っこについて見ていきます。

うさぎ 抱っこ

うさぎは本来、抱っこが嫌いな動物です

野生のうさぎは常に外敵に狙われています。ペットのうさぎでもその本能は残されており、とても警戒心が強い生き物です。うさぎにとって「抱っこ」は拘束されること。命の危険を感じて嫌がっても不思議ではありません。

ペットのうさぎは、通常、赤ちゃんのうちにお店に移動してきます。生後数ヶ月でお母さんから離れてペットショップへ、そして飼い主さんの家へと、目まぐるしく環境が変わります。それだけでも、うさぎたちには大きなストレスがかかっています。
「抱っこを嫌がるのは当たり前」とおおらかな気持ちで接しましょう。

少しずつお家に慣れさせよう

おうちに迎えたばかりのうさぎさんは、とってもナーバス。いきなり抱っこをしようとはせず、接触するのは最低限の水換え、餌やり、お掃除だけにして、新しい環境に慣れるのを待ちます。
人間だって、慣れない枕ではなかなか寝付けないもの。うさぎさんは新しいケージ、新しいにおい、初めて見る人にドキドキそわそわしているはずです。

病気の時に備えて、抱っこのしつけをしよう

コミュニケーションの手段としての抱っこは「必ずしなければいけない」ものではありません。抱っこが好きな子もいれば、嫌いな子もいます。
抱っこが嫌いな子は、生き物としての生存能力が高い優秀な子だという見方もできます。それぞれに合わせて、一番喜ぶことをしてあげましょう。

ただ、爪切りやブラッシング、病院受診の時には抱っこが必要な場面も出てきます。
抱っこに全く慣れていないと安全にケアできないので、それに備えて抱っこの練習をしておくと安心です。

うさぎの抱っこの仕方

では、うさぎさんはどのように抱っこしてあげたらいいのでしょうか。
飼い始めて数日経って落ち着いたら、ケージの中でそっと撫でるところからスタート。嫌がったらすぐに止めます。数日間繰り返すと、だんだんと受け入れてくれるようになります。優しく声をかけながら少しずつ時間を増やしていきましょう。

床に座って抱っこする

自然になでられるようになったら、いよいよ抱っこの練習です。うさぎがかじったら危ない電気コードや観葉植物などを片付けて、逃げ出さないように扉や窓を閉めた上で、飼い主さんは必ず床に座ります。
抱っこを嫌がり逃げ出そうと暴れた時に、うっかり高い位置から落としてしまうと、うさぎは簡単に骨折・脱臼をしてしまいます。
人間が立った状態だと飛び降りた時の衝撃が強く、椅子の高さでも下が硬いと怪我をするので気をつけましょう。
うさぎは身軽に見えるので、猫のようにヒラリと着地しそうに思ってしまいますが、うさぎの骨は薄くて繊細、高い樹木に登る習性もないので、高所からの着地は苦手です。

少しずつステップアップ

両脇に手を入れケージから出し、部屋を自由に歩かせます。飼い主さんは座って様子を見守りましょう。近づいてくるようなら、優しく抱き上げ、すぐに膝の上に乗せます。
お尻をしっかりと支え、顔を覆うように人間の体に密着させると落ち着く子が多いようです。
拒否感が強い子は、ケアの時だけ渋々我慢してくれればいいので、必要以上の練習はしないであげてくださいね。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

うさぎさんは本来抱っこが好きではありません。
それでも慣らしていただくことが大切ですので、抱っこの仕方を写真でご紹介させていただきます。

①うさぎさんを驚かせないないように、死角からではなく、ちゃんと見えるところから手を近づけていきます。

②最初は頭や背中などを優しくなでて、「これから抱っこするよ」というサインを送ります。
この際に優しく声をかけてあげてください。

③片手をお腹の下に回して、もう片方の手でお尻を抱えます。

④ここでしっかりと持って宙に持ち上げます。
決して慌てないようにゆっくりとお尻をブラブラさせないようにしっかりと持ってください。

⑤宙に浮かしてからは素早く自分の体にうさぎさんを引き寄せてください。

⑥体に引き寄せたらお腹に回していた手は背中に回して優しくなでてください。
背中に回した手はいつでもギュッとうさぎさんを抑えられるように準備して、うさぎさんの突発的な動きにも対応できるように備えてください。

皆さまの参考になれば幸いです。

うさぎを迎えたいとお考えの方は、ぜひうさぎ専門店へ!

うさぎ専門店では、うさぎのお世話の仕方から、日常のケア、病気のときのアドバイスなど、専門店ならではのきめ細やかなサポートをご提供しているところが多いので、初めてうさぎと暮らす方でも安心です。
うさぎと暮らしてみたい方は、まずはうさぎ専門店に行かれてはいかがでしょう。


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佐俣

うさぎタイムズ編集部員、うさぎ専門ライターです。うさぎさんが、ただ「可愛らしいから」ではなく、正しく理解され、共に暮らすパートナー・家族としてお迎えしてもらえることを願っています。初心者の方にもわかりやすく情報をお伝えできればと思っています。