うさぎタイムズ編集部の佐俣です。ウサギの特徴といえば、あの長い耳。実は、生活する上でも重要な役割を持っています。そんなうさぎさんの耳に不調があっては大変。ときどきチェックして、悪化する前に見つけることが大切です。

今回は、耳の病気の症状や原因、予防についてご説明します。

ウサギの耳の構造

ウサギの耳の病気
人間の耳と同じように外耳(耳の外側から鼓膜まで)・中耳(鼓膜から耳管部分)・内耳(蝸牛や三半規管)の3つに分けられます。ウサギの耳の穴は、鼓膜に向かってほぼ水平に伸びているため耳垢が溜まりやすい構造です。

耳を掻く・頭を振る行為は耳の病気のせいかも

耳の病気になると頭を左右に振る・耳を掻くようになります。
毛づくろいをしているように見えることもあり、飼い主さんが違和感を持つようなしぐさではないことがあります。
そのため気づいたときには耳の奥まで症状が進行、重症化しているケースが多いようです。

外耳炎

症状

白やクリーム色の耳垢かゆみなどの症状があらわれます。原因が耳ダニの場合、さらに強いかゆみが出ます。

症状が進行した結果、耳を掻かなくなることもあるようです。自然治癒したわけではないので、注意しましょう。

【参考記事】
獣医師監修:うさぎの外部寄生虫(ダニ類)

原因

耳ダニが寄生している子」や「ホーランドロップ種」、「脊髄疾患・股関節脱臼を発症した姿勢異常のうさぎ」がかかりやすいようです。他の耳の病気に比べると、外耳炎の発症率はかなり低いといわれています。

中耳炎

症状

中耳炎だけにみられる目立った症状はありません。進行することで平衡感覚異常を起こし、斜頸や眼振ローリングや、食欲不振などの症状があらわれやすくなります。

原因

中耳炎の原因の多くはパスツレラ菌であるといわれています。パスツレラ菌に感染すると、鼻水や涙などの目立った症状があらわれるため気づきやすいでしょう。

【参考記事】
獣医師監修:うさぎのパスツレラ症

一番の予防策は、定期的な検診と鼻水などの症状が出た段階で動物病院を受診することです。

内耳炎

症状

目立った症状がなく、定期検診で発見されることが多いようです。
内耳炎の発症場所は脳に近いため、放置すると脳炎や髄膜炎へと進行する危険性があります。
また、斜頸の原因は内耳炎であることが多く、重症化する前に受診することが大切です。

【参考記事】
獣医師監修:うさぎの斜頸

原因

鼓膜の中で増殖した細菌から膿が溜まり、内耳にまで及ぶと内耳炎を発症します。

他にもこんな病気が

大きなお耳の根本にリボンやお花をつけているウサギのキャラクターをよくみかけますが、現実世界のうさぎさんにするのはNG。血液の流れが悪くなり耳が壊死してしまうことがあります。絶対にやめましょう。

予防は清潔な環境と、適切な爪の長さ

気づきにくい耳の病気は、発症させないことが重要です。
衛生環境はもちろんのこと、不適切な湿気や温度は耳だけでなく健康を損なう原因の一つといわれています。湿気の多くなる梅雨の時期は特に注意し、うさぎさんの調子が悪いようであれば、まずは環境の見直しを行いましょう。

【参考記事】
【ウサギと梅雨】湿気対策は大丈夫?

きれい好きだからこそ爪の長さに注意

うさぎの爪が伸びすぎていると、耳掃除をするときに傷をつくってしまいます。それにより血液が溜まり、耳の薄い部分がぶ厚く腫れる耳血腫ができることもあるため、適切な爪の長さを心がけましょう。

【参考記事】
初心者でもできる!うさぎの爪切り

耳掃除は動物病院や専門店に任せよう

うさぎは長い前足をつかって耳掃除をするため、飼い主さんがお手伝いしなくても大丈夫。
しかし、耳垢が溜まりやすく自力で掃除がしづらい垂れ耳系うさぎさんや、老うさぎさんの耳掃除は飼い主さんが助けてあげましょう。
耳の奥は、たち耳うさぎさんや飼い主さんでも掃除が難しい部分。ケガをさせないように、動物病院やウサギのケアをしてくれる専門店に頼みましょう。

耳の健康は、全身の健康への要

ウサギの耳の病気
予防や対策をしていても耳の病気にかかることはあります。症状が悪化する前に気づくためにも、ふれあいの機会を多く持って、こまめにチェックを行うことが肝心です。また、動物病院などでの定期検診を積極的に行い、耳の健康だけではなくうさぎさんの健康も守っていきましょう。

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佐俣

うさぎタイムズ編集部員、うさぎ専門ライターです。うさぎさんが、ただ「可愛らしいから」ではなく、正しく理解され、共に暮らすパートナー・家族としてお迎えしてもらえることを願っています。初心者の方にもわかりやすく情報をお伝えできればと思っています。