最近うさぎと暮らしたい、ライターの野呂です。
うさぎの主食の一つに「牧草」が挙げられますが、うさぎが牧草を食べているイメージはあまりわかないかもしれません。しかし、ペットとして飼われているうさぎのルーツを知ると、牧草を主食とする理由がよく分かるはずです。
今回はうさぎのルーツにも触れながら、うさぎに適した牧草について、皆さんと一緒に見ていきます。
目次
うさぎの主食はなぜ草なのか
ペットとして飼われているうさぎたちの祖先にあたるヨーロッパアナウサギは、草の葉や芽、根、種子などを食べます。草があまり生えなくなる冬になると、木の葉や樹皮などを食べてしのぎます。野草を食べることで、歯が自然と削れていき、歯の伸び過ぎを防ぐ効果もあるのです。
うさぎは固いエサを食べる機会がないと、歯がどんどん伸び続けてしまうので、牧草を食べる習慣を小さい頃から身につけておくと良いでしょう。野草を食べることで、不正咬合などの歯の病気をはじめ、下痢や便秘などの病気が防げるからです。
🐇ワンポイント・アドバイス🐇
不正咬合の予防という意味では、数ある牧草の中で「チモシー1番刈り」が最も適しています。
うさぎに適した牧草のバリエーション
牧草には、イネ科のとマメ科の2種類があります。
イネ科:チモシー、オーチャードグラス、 クレイングラス、スーダングラス など
マメ科と比べ、低たんぱく、低カルシウム、高繊維質なイネ科の牧草は、大人のうさぎに最適です。後述しますが、イネ科の牧草は刈り取る時期によって柔らかさが変わります。
マメ科:アルファルファ、クローバー など
イネ科に比べて、タンパク質もカルシウムも豊富に含まれているので、離乳食期間が明けた頃から7か月までの成長期のうさぎにおすすめです。イネ科の牧草と混ぜたものを与えると、大人になってイネ科の牧草をすんなりと食べてくれるようになります。
一般的には、繊維質も豊富で茎が固いイネ科のチモシーの「1番刈り」と呼ばれるものを与えますが、牧草を食べ慣れていないうさぎや、噛む力が弱っているうさぎには「2番刈り」「3番刈り」などの柔らかいタイプのものがおすすめです。
牧草の「1番刈り」ってなに?
牧草の中でもイネ科のチモシーには、刈り取り時期ごとに3つのタイプに分かれています。
春から初夏に刈られた「1番刈り」は繊維質が多くて固く、夏の終わりに刈られた「2番刈り」は茎が柔らかめ、秋の中頃に刈られた「3番刈り」はカロリーが高めで非常に柔らかいなどの特徴があります。
チモシーを与えるときは、うさぎの成長や年齢などを考慮して、適切なものを選択しましょう。
ただし、うさぎによって牧草の好みが分かれるので、いろいろな種類の牧草を混ぜて与えながら、好みの牧草を探していきましょう。「どの牧草がいいのか…」と悩んだら、うさぎ専門店に聞いてみましょう。
🐇ワンポイント・アドバイス🐇
牧草を与える時にご注意いただきたいことは、月齢に合わせて与える牧草を変えていくことと、複数種類の牧草を与えながら選り好みさせないよう、あまり食べない牧草でもすぐに外してしまうのではなく、しばらくは入れ続けていただくというのが大切になります。
好き嫌いの無い子に育てるには、時として根気のいる場合もあります。
ペレットとは
ペレットとは、牧草が食べづらくなった高齢のうさぎのために開発された、「形を変えた牧草」です。
うさぎ専門店に行くと、うさぎの大きさや毛の長さ、年齢ごとに固さを変えたペレットが売られています。
- 小型種用
- 長毛種用
- 短毛種用
- 肥満対策用
- カルシウム対策用(尿結石の予防や治療用に低カルシウムであるチモシーを主原料にしてある)
- 生後7 か月未満の子うさぎ用
- 5歳までの大人のうさぎ用
- 出産・子育て中の親うさぎ用
- 5歳以上のシニア用
これだけいろいろな種類があると、どのペレットを与えてよいのか迷ってしまうかもしれません。ライフステージごとにペレットがあるとはいえ、「5歳になったからシニア用のペレットにしなければ」というものでもありません。
うさぎにどのペレットを与えたらいいのか分からないときは、うさぎ専門店のスタッフに聞いてみることをおすすめします。
牧草やペレットを与えるときの注意点
「うさぎの主食はなぜ草なのか」でも触れましたが、歯の伸びすぎを防いで健康を維持するためにも、牧草は常にケージ内に入れておきましょう。ただし、ケージに入れてから時間が経過した牧草や、少しでも汚れている牧草は衛生上よくないので、「残っているからもったいない…」などと放置せずに、1日2回は新鮮な牧草と交換しましょう。
🐇ワンポイント・アドバイス🐇
時間の経過した牧草でも、ハサミで牧草をカットしてあげると香りが立ち、食べてくれることもあります。また、新鮮な牧草を与えることは大切ですが、仮に残っていても1日2回も牧草を替えるのは変え過ぎです。
頻繁に牧草を替えていると、替えたばかりの牧草しか食べない子に育ってしまうこともあります。食べなくても香りを立てる工夫や、食べている牧草を足すなどして、残っている牧草も捨てずにしばらく入れ続けてあげてください。
ペレットの場合、うさぎごとに適した量を見きわめることが大切です。まず、パッケージに書かれている量の通りに与え、それから徐々に与える量を減らしていきます。太りすぎず、痩せすぎない量が、そのうさぎにとっての適量です。
ペレットを購入するときには、製造年月日を確認し、なるべく日付の新しいものを選ぶと無難でしょう。
うさぎを迎えたいとお考えの方は、ぜひうさぎ専門店へ!
うさぎ専門店では、うさぎのお世話の仕方から、日常のケア、病気のときのアドバイスなど、専門店ならではのきめ細やかなサポートをご提供しているところが多いので、初めてうさぎと暮らす方でも安心です。
初めてうさぎと暮らしたい方は、まずはうさぎ専門店に行かれてはいかがでしょう。
野呂
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