うさぎタイムズ編集部の佐俣(さまた)です。うさぎは大人になるのが早く、生後数か月~半年で性成熟します。それに伴って増えてくるのがスプレー行動やマウンティングです。
特にオスのうさぎに多いスプレー行動。これはおしっこを飛ばし、自分の匂いをまき散らす行為です。
飼い主さんにとっては、においも気になるし、お掃除も大変だし、ちょっと困ってしまう行動です。おしっこを飛ばすたびに駆け寄って、うさぎさんを叱り、ケージや周辺をピカピカに掃除してもおさまらず、お困りの方もいるのではないでしょうか?
今回は、飼い主さんにとってはちょっと困りもののスプレー行動についてお話しします。
うさぎ ケージ

うさぎのスプレー行動は性衝動による本能

そもそもうさぎがおしっこを飛ばすのは、縄張りを主張したいからです。主に発情期に見せる行動ですが、うさぎは犬や猫と違い一年中繁殖が可能です。スプレー行動も季節を問わず、長期間続くことがあります。

スプレー行動は、「食べる」「寝る」「排泄する」といった行動と同じく、動物としての本能的なものです。
うさぎさんからしてみれば、おしっこを飛ばすのはごく自然な行為。それを大きな声で叱られたり、不機嫌そうに掃除をされたりすると、わけがわからず混乱してしまいます。
残念ながら人間の言葉で説明してもうさぎさんには伝わりません。飼い主さんへの不信感のみが残ってしまうのです。

うさぎさんを叱らずに回避しよう

うさぎ スプレー行動
本能的な行動なので、どんなに叱ってもやめさせることはできません。年齢が上がると自然におさまることも多いので、それまでの我慢だと思って、対策を取りましょう。

うさぎさんは自分の匂いがすると、縄張りが確保されていると感じ、安心します。だから、そのにおいが完全に取り払われてしまうと不安になり、スプレー行動が悪化してしまうのです。それを防ぐためには範囲を決めて、匂いを残します。
また、部屋が広いと自分の縄張りを拡大しようとします。ある程度スペースを区切ってやるほうが安心できるかもしれません。

人間の家族が匂いにストレスを感じているようなら、別の部屋で飼うのも選択肢の一つです。その場合、必ずエアコンが付いた部屋にします。間違っても玄関やベランダなど、温度調節のできない場所に出さないであげてください。

おしっこを飛ばすのはうさぎの求愛行動

うさぎが「おしっこを飛ばす」のは求愛行動でもあります。うさぎさんとしては、飼い主さんへ愛情を示すためにこのような行動をしているのかもしれません。飼い主さんに向けておしっこを飛ばすようならその可能性大です。
大好きな飼い主さんに、その気持ちを伝えるために求愛行動をしたのに、なぜか嫌な顔をされて叱られたら、うさぎさんは悲しくなってしまいますよね。

どうしてもうさぎのおしっこの匂いが気になるときの対策は?

愛情を示してくれているとは思っても、やはり部屋の中で飼っている以上、強い匂いは気になります。どのような対策を取ったらいいか、ご紹介します。

ケージの周りにガードをつける

壁や絨毯におしっこが飛ぶと掃除が大変です。ケージの側面にさっと取り外せるボードを設置してすぐに洗えるようにしておくと手間が減ります。
一番手軽で費用が掛からないのは紙製の段ボールですが、見た目が気になりますし、尿が浸みこんだ段ボールの処分は近所に迷惑をかける可能性もあるので、プラダンがおすすめです。

プラダンはどこで買えるの?

プラダン
「プラダン」と言われるプラスチック製の段ボールは、半透明なのでお部屋のインテリアを邪魔せずに使えます。これは引っ越し屋さんが壁の養生に使っている保護材です。ホームセンターなどで90cm×180cmくらいの大きさで販売していて、厚みも選べます。大体350~500円程度で手に入るお手頃価格なのも魅力です。
カッターやハサミで好きなサイズに切り、養生テープで貼れば簡単に設置できます。お部屋で遊ばせるときのガードにも使えます。
飛ばした尿が垂れるのが気になるのなら、プラダンにペット用のトイレシートを貼っておくのもいいでしょう。

壁紙の上に撥水のシートを貼る

ペット用や人間用の壁保護シートを貼るのも効果的です。もともとの壁紙に尿が飛ぶと浸みこんでしまい、匂いが取れなくなることがあります。ずっと住み続ける家の匂いや汚れは、最小限に抑えたいところです。保護シートを貼っておけば、掃除がしやすく、汚れたら張り替えられます。
最近、DIYが流行っているので、既存の壁紙の上から簡単に貼ってはがせるタイプの壁紙も出回っています。うさぎを飼い始める前に予防として貼っておくのも良いでしょう。なお、賃貸の場合は貼っても大丈夫か前もって確認してください。

布製のカバーを作る

布製のカバーを作成し、ケージにふんわりとかけておくのも手です。丸ごと洗えるのでメンテナンスの手間も少なくて済みます。撥水素材のガードと違い、布は浸みこむ分、垂れてくることがないのがメリットです。秋口からは寒さ対策としても使えます。
鳥かごのように、全体を覆ってしまわずに、前面は開けておくと良いでしょう。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

個体差がありますが、うさぎさんのおしっこの臭いが気になるという場合は、『天然フルボ酸消臭剤 for Rabbit』がおススメです。
『天然フルボ酸消臭剤 for Rabbit』は、飲み水に混ぜるだけですので与え方もとても簡単な上、うさぎさんのし尿から出るアンモニア、アミン類、低級脂肪酸(プロピオン酸・酪酸・吉草酸など)の臭気を「他人」が気にならない程度に低減します。
安全面のいても、食品安全規格・水質基準に適合し、家畜飼料登録品ですので、飲みすぎによる害も一切ありませんので、安心してお与えください。

早めの避妊・去勢手術を検討する

おしっこを飛ばすスプレー行動は、繁殖に関わる衝動によって起こります。そのため避妊・去勢手術により、おしっこを飛ばしたり、マウンティングをしたりする行動がおさまることもあります。
しかし、スプレー行動に困ってどうしようもなくなってから去勢手術をしても、すでに習慣化してしまっていると、手術後も続く可能性があります。手術を検討しているなら、習慣化する前、早い段階のほうがいいでしょう。

うさぎを迎えたいとお考えの方は、ぜひうさぎ専門店へ!

うさぎ専門店では、うさぎのお世話の仕方から、日常のケア、病気のときのアドバイスなど、専門店ならではのきめ細やかなサポートをご提供しているところが多いので、初めてうさぎと暮らす方でも安心です。
うさぎと暮らしてみたい方は、まずはうさぎ専門店に行かれてはいかがでしょう。


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佐俣

うさぎタイムズ編集部員、うさぎ専門ライターです。うさぎさんが、ただ「可愛らしいから」ではなく、正しく理解され、共に暮らすパートナー・家族としてお迎えしてもらえることを願っています。初心者の方にもわかりやすく情報をお伝えできればと思っています。