うさぎ,水

最近うさぎと暮らしたい、ライターの野呂です。

よく「うさぎには飲み水を与えなくても良い」という噂がありますが、それは間違いです。ペットとして飼われているうさぎの祖先はアナウサギです。アナウサギは草や木の葉などを食べることで水分を摂取してきました。
しかし、家畜化したうさぎは牧草やペレットなどの乾いた食べ物を主食とし、さらに建物の中も乾燥した状態にあるため、食べ物とは別に水分を摂るための飲み水が必要となるのです。

「うさぎを飼う前に準備すべきこと」でも飲み水について少し触れましたが、今回はうさぎの飲み水と与えるときの注意点について、もう少し詳しく学んでいきましょう。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

「飲み水を与えない。」というのは、小学校で飼育されていたうさぎさんが、主にキャベツや人参などの生野菜で育てられていたことも関係しているようです。
生のお野菜はうさぎさんにとっては水を飲んでいるのと変わりなく、それだけで十分な水分補給がされています。このためそのような飼育環境にいる子は通常ですと、あまり水を飲みません。
そのような飼育環境にありながらお水を飲む子の場合は、下痢をしてしまい、そのまま命を落としてしまうケースもあります。
また、うさぎさん自身が湿気に弱く、体を水で濡らさないように育てることも、「飲み水を与えない。」という間違った情報が広まった原因かも知れません。
今はしっかりと、給水ボトルでいつでも新鮮なお水を補給できるようにしてあげてください。

うさぎに与える水はどんなものがいいの?

水道水

意外に思われるかもしれませんが、水道水をそのままあげても大丈夫です。
水道水を与えるときは、湯冷まし(沸騰させた後お湯を冷ましたもの)を与えましょう。水道水を沸騰させると、中に含まれる塩素やカルキなど、うさぎにとって有害とされる物質がほとんど消えてしまうためです。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

今は各自治体の水道局も高度浄水処理を導入していますので、水道水をそのまま与えていただいても特に問題はありません。
ただ、カルキや塩素などが「やはり気になる。」という方は、煮沸消毒して冷ましてから与えてあげてください。

ミネラルウォーター

現在、各メーカーから様々なミネラルウォーターが市販されていますが、基本的に人間が飲むことを想定して作っているので、うさぎが飲むと高い確率で体を壊してしまいます。水分中に含まれるカルシウムが少ない軟水であればあげても大丈夫ですが、水分中にカルシウムを豊富に含む硬水は適していません。
やむを得ずうさぎにミネラルウォーターを飲ませるときは、しっかりと商品の成分表示を確認しましょう。

うさぎ,水

なぜカルシウムの少ない水がいいの?

うさぎはもともと、尿路結石などの泌尿器系統の病気にかかりやすい生き物です。
他の生き物に比べてカルシウムの代謝が速く、摂取したカルシウムをおしっこと一緒にほとんど排出してしまいます。そのため、過剰にカルシウムを摂取すると、尿路や腎臓などに結石ができやすくなります。

ちなみに人間とは違い、うさぎのおしっこは白く濁っています。
これは、うさぎが健康である証なので、心配いりません。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

うさぎさんの尿は、他の動物と比べると元々カルシウム分が多く含まれています。
このため、うさぎさんの食餌は、尿路結石などにならないように普段からカルシウム分を抑えるように気を付けます。
時々、獣医さんで「うさぎさんの尿中のカルシウム分が多い。」と指摘されてご心配されるオーナー様もいらっしゃいますが、「うさぎさんにとっては正常値」ということもあります。
うさぎさんの尿の酸性度の正常値は7.6~8.8pHです。うさぎさんを診察していただく際は、できる限りうさぎさんに詳しい獣医さんに診ていただくことをおススメいたします。
また、うさぎさんの尿の色は白濁以外にも黄色っぽい色、オレンジ色や赤色なども見られますが、いずれも健康に問題ありません。注意が必要な色は、透明な尿になります。
透明な尿が続くようなら、うさぎさんに詳しい獣医さんに診てもらってください。
※赤色の場合は、血尿の可能性もありますのでご注意ください。

 

与えるときの注意点

水を入れる容器は、必ず朝と夜の1日2回、しっかり洗って新しい水に入れ替えましょう。お手入れをせずそのままにしておくと、カビや雑菌が繁殖しやすくなり、うさぎが病気にかかる原因を作ってしまうためです。できれば、うさぎが水遊びをして飲み水を汚し、飲み水がなくなってしまうことがないよう、給水ボトルを使うことをおすすめします。

うさぎを迎えたいとお考えの方は、ぜひうさぎ専門店へ!

うさぎ専門店では、うさぎのお世話の仕方から、日常のケア、病気のときのアドバイスなど、専門店ならではのきめ細やかなサポートをご提供しているところが多いので、初めてうさぎと暮らす方でも安心です。

初めてうさぎと暮らしたい方は、まずはうさぎ専門店に行かれてはいかがでしょう。


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野呂

うさぎに興味があるライター。「うさぎ初心者」として、みなさんと一緒にうさぎの知識を身につけていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。