うさぎさんと一緒に住んでいると、「繁殖」について考えることもあるでしょう。可愛らしい子うさぎが家族に加わるなら…と思うことがあるかもしれません。
今回は繁殖をする前に知っておきたい、うさぎさんの繁殖方法とその注意点についてお伝えします。
うさぎ 繁殖

うさぎの繁殖時期と方法は?

女の子のうさぎさんは早い子だと生後4ヶ月から性成熟し、繁殖できるようになります。しかし母子の健康を考えるのなら、身体がしっかりした6ヶ月~12ヶ月以降から行うと安心です。交配相手は体格差がないとスムーズに済みます。

繁殖をする際、広いサークルに2匹を放つよりも、男の子のうさぎさんがケージに入ったままサークル内に置き、その中に女の子のうさぎさんを入れるなどして、自然に交尾する空間を演出します。
女の子のケージに男の子のうさぎさんを入れると縄張り意識が強い女の子が攻撃的になることがあるので注意しましょう。

繁殖のタイミングと交尾について

一年中繁殖が可能なうさぎさんですが、子育てがしやすい穏やかな季節を選んで繁殖させましょう。生まれた子うさぎのことを考えると「春」と「秋」は比較的、気温変動が少ないためおすすめです。
ただし、換毛期と重なると体力消耗が激しくなるので、少しずらした方がいいでしょう。

メスうさぎの生殖器は、性成熟すると濃いピンク色になります。一定の発情周期はありますが、いつでも排卵できる状態です。男の子のうさぎさんに対し、しっぽをあげて交尾の体制を作ります。
オスのうさぎは、発情期になると生殖器から突起物が出ます。マウンティングやおしっこを飛ばしてマーキングする行動がみられるようになります。

うさぎの交尾時間は30秒

うさぎは出会ってすぐに交尾を開始するケースもあります。時間も30秒ほどで終了するので、ちょっと目を離したすきに思いがけず妊娠していることもあるようです。

交配が終了後、男の子のうさぎさんが「キィー」と鳴いて倒れることがありますが、交尾後によくある行為なので驚かないでください。
無事妊娠したか不安な場合、交配後も同じケージの中に入れ、もう一度繁殖行為をさせます。心配でも必要以上に繰り返さず、終わったらすぐケージから女の子のうさぎさんを出してあげます。
妊娠したかはお腹が膨らんでくるかどうかでわかるので、それまで楽しみに待ちましょう。

【参考記事】
うさぎの複数(多頭)飼いで気をつけることとは?

出産時の母体ケアについて

うさぎ 巣作り
妊娠期間は28日〜36日、交配から3週間でお腹が膨らみます。出産に向けてのエネルギーを蓄えるため顎のあたりに肉垂が出現します。
また出産予定日が近づくと自分の毛を毟る、牧草をたくさんくわえるといった巣作りを始めます。予定日5〜7日前には巣箱を用意しておきましょう。

また、ペレットや牧草、水も今まで以上に摂取するため、補充を忘れないでください。

出産のタイミングとケアについて

うさぎの出産は夜〜明け方に行われます。基本は安産ですが、予定日から3日経っても産まれない場合、難産の可能性があります。妊娠がわかった時点で動物病院に相談し、対処を学んでおくと安心です。

出産後の出血は「ポタ、ポタ」と滴るくらいの量は許容範囲です。おしっこのように大量の血が出た、出産後一日経過しても出血が続いている場合は必ず病院に連れていきましょう。
産後はおしっこに血がまじることもありますが、徐々になくなるため様子を見てください。

子うさぎは触らず、お母さんうさぎの育児を見守る

出産後のうさぎさんは、神経が過敏になっているため、ストレスを与えないことが最も重要です。子育てが一段落するまではあまり近づかず、見守ってあげます。
子うさぎを触りたくなっても我慢。お母さんうさぎが人間の匂いがついた子うさぎを育児放棄する危険性があります。
環境を変えないために、掃除も2週間ほど経ってから行いましょう。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

うさぎさんのお母さんは犬や猫と少し違って、赤ちゃんのそばにほとんどいません。
1日の授乳時間もとても短く、【育児放棄】を疑ってしまう飼い主さんも多いのですが
大抵の場合は、ちゃんとお母さんうさぎが面倒を見ています。

出産が終わったら避妊手術をしよう

メスうさぎがかかりやすいのが子宮の病気です。産ませる予定がないなら2才前後の体力があるうちに避妊手術を。避妊手術をしないと、3〜4才で子宮疾患になる可能性が高くなり、7〜8才で多くのうさぎさんが子宮疾患になるというデータもあります。
避妊手術は「子宮がんリスク減少」「女性ホルモンによるイライラの減少」といったメリットがあるので、うさぎさんのために検討してみましょう。

【参考記事】
うさぎの子宮疾患

うさぎさんの健康を考えた上で繁殖を

新たな家族が加わる「出産」。とても喜ばしい出来事ですが、それによって生じるリスクや負担も考えましょう。
生まれた後の飼い主さんの負担も少なくありません。子うさぎ全員の面倒を見るスペースを確保できるのか、預け先はあるのかといったことまで考えなければなりません。
もちろん母体にも大きな負担がかかるので、何度も出産させないほうが長生きできるのは確かです。繁殖を行う前に今一度しっかり考えることが重要です。

🐇ワンポイント・アドバイス🐇

一度に生まれる子うさぎの数は2~6頭(うさぎの品種によっては多いと10頭近くうまれることも)
うさぎさんは一つの巣穴で一人暮らしをする動物ですので、兄弟・姉妹とはいえいつまでも同じケージでは飼育できません。
それぞれにケージを準備してあげてください。
生後4か月を過ぎると子供たちもそれぞれ繁殖可能となります。
兄妹、親子でも繁殖しますので遊ばせる際は特に注意が必要です。
また、生まれてくる子うさぎは全員が健康とは限りません。万が一、障害がある子が生まれて来た際も終生面倒を見る覚悟が必要となってきます。「かわいい我が子の血統を残したい」気持ちはわかりますが安易な繁殖はおやめください。

うさぎをお迎えするなら、専門店のラビットリンクへ

「きめ細やかなサポートを継続して受けられるショップかどうか」は、うさぎのペットショップ選びで重視してもらいたいポイントです。
うさぎは猫や犬に比べると、専門的に診てもらえる病院が少ないのが現状です。ケアについてもうさぎならではの配慮が必要で、特に初心者さんは不安になることが多いかも知れません。

ラビットリンクでは、うさぎさんお迎え後もサポートするのがうさぎ専門店の務めだと思っています。店頭では、お世話の仕方ついてはもちろん、病気の時のアドバイスや病院のご紹介もしています。

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スタッフ全員うさぎさんが大好きなので、どんなご相談・ご質問にも丁寧にお答えします。うさぎのケアに来られた際は、うさぎさん専用フォトスポットで、かわいいお写真を撮っていってくださいね。

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佐俣

うさぎタイムズ編集部員、うさぎ専門ライターです。うさぎさんが、ただ「可愛らしいから」ではなく、正しく理解され、共に暮らすパートナー・家族としてお迎えしてもらえることを願っています。初心者の方にもわかりやすく情報をお伝えできればと思っています。